第1ポジション ~ 無窮動


【鈴木鎮一著 ポジションエチュード】
  第1ポジション

ポジション移動学習の開始条件は、左手の形と音程が安定していることです。
そのための練習として、P.8 第1ポジション「無窮動」がとても有効です。

左手の運指を安定させ、よい練習ができます。

 

曲自体は2弦で弾けますが、転調して全部の弦で練習ができるように書いてありますので、充分に訓練ができます。

楽譜のスタッカートは右手に力が入りすぎるので外します。
レガートで8分音符でさらいます。

無窮動が充分な訓練になるので、第1ポジションではⅠ・Ⅱ(P.5~7)は省略します。

※jimdoページ上では映像と音声に時差があります。YouTubeページからの再生をお勧めします。

音階の基本的指使いに準じた運指ができるようにします。
音階やセヴシックOp.1-1、この無窮動などで、充分に訓練すれば自然な運指が身につきます。


<無窮動 不安定な運指>

これは無窮動を始めたばかりの子です。
4指を使ったあとに、全部の指がくっついて縮み、手のひらの形が維持できていません。

指導する際は、生徒の手の形が維持できているかを重視してください。


<小指が跳ね上がっている悪い例>


<理想的な手の形>

繰り返しますが、手のひらの形と指を丸くしたまま弾くことが理想的です。
私は「指は丸く、いつも指板の上で待っていて、必要な時に降りてくるように」と表現しています。


<補助の仕方>

教師は補助をしたまま、生徒には暫らく弾かせて感覚を掴んでもらってください。

小指が跳ね上がる子には、小指の付け根よりやや上辺りを持つと矯正しやすいです。

楽器が下がり、手のひらがネックについてしまう子には、ヴァイオリンを持ち上げたまま人差し指で手首を押してください。


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